作品

竜とそばかすの姫

2021

もう、ひとりじゃない。

仮想世界<U>を舞台に、
心に傷を抱えた女子高校生・すずが、
大切な存在を見つけ、
悩み葛藤しながらも懸命に
未来へ歩いていこうとする
勇気と希望の物語。

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ストーリー

自然豊かな高知の田舎町に住む17歳の女子高校生・内藤鈴(すず)は、幼い頃に母を事故で亡くし、父と二人暮らし。

母と一緒に歌うことが何よりも大好きだったすずは、その死をきっかけに歌うことができなくなっていた。

曲を作ることだけが生きる糧となっていたある日、親友に誘われ、全世界で50億人以上が集うインターネット上の仮想世界<U(ユー)>に参加することに。<U>では、<As(アズ)>と呼ばれる自分の分身を作り、まったく別の人生を生きることができる。歌えないはずのすずだったが、「ベル」と名付けた<As>としては自然と歌うことができた。ベルの歌は瞬く間に話題となり、歌姫として世界中の人気者になっていく。

数億の<As>が集うベルの大規模コンサートの日。突如、轟音とともにベルの前に現れたのは、「竜」と呼ばれる謎の存在だった。乱暴で傲慢な竜によりコンサートは無茶苦茶に。そんな竜が抱える大きな傷の秘密を知りたいと近づくベル。一方、竜もまた、ベルの優しい歌声に少しずつ心を開いていく。

やがて世界中で巻き起こる、竜の正体探し(アンベイル)。

<U>の秩序を乱すものとして、正義を名乗る<As>たちは竜を執拗に追いかけ始める。<U>と現実世界の双方で誹謗中傷があふれ、竜を二つの世界から排除しようという動きが加速する中、ベルは竜を探し出しその心を救いたいと願うが――。

現実世界の片隅に生きるすずの声は、たった一人の「誰か」に届くのか。

二つの世界がひとつになる時、奇跡が生まれる。

もうひとつの現実。もうひとりの自分。もう、ひとりじゃない。

スタッフ

監督・脚本・原作細田 守
作画監督青山浩行
CG作画監督山下高明
CGキャラクターデザインJin Kim、秋屋蜻一
美術監督池 信孝
CGディレクター堀部 亮、下澤洋平
色彩設計三笠 修

受賞歴

2021カンヌ国際映画祭 オフィシャル・セレクション「カンヌ・プルミエール」
2021ロカルノ映画祭 キッズアワード
2021ニューヨーク映画祭
2021BFIロンドン映画祭
2021シッチェス・カタロニア国際映画祭 名誉賞
2021アニー賞 長編インディペンデント作品賞など ノミネート
2021ザグレブ国際アニメーション映画祭 長編部門